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大学の授業を改善するために教員がすべきこと7つ

Keito

データアナリスト / 経営学修士 趣味はプログラミング、Nintendo Switch、カラオケです。

大学 授業 教員

超真面目な学生である私が、日々大学の授業を受けていて、「こうすればもっと授業が良くなるのに」と感じる点をまとめました。

また私は、大学の授業は学生の自主性を育てるものであり、その内容は後になっても役に立つものであるべきだと考えています。この考えに基づき、大学教授がどう授業を改善すれば良いかをご紹介します。

授業の目標を明確にする

まず、「授業では何を扱うのか」、「どこまでのレベルを目指すのか」を明確に伝えられていない教授がそこそこいます。学生側にそれが伝わっていないと、学生も何のためにその授業を取っているのか分からなくなり、目的意識が薄れてしまいます。

また、「このレベルまで出来ればいい」ということか分からないと、学生がどこまて勉強をすれば良いか戸惑うため、結果的に学習効率が落ちてしまいます。

よって、最初の授業時に「この授業ではこれをやって、このレベルまで勉強すれば単位をたあげます」という旨をしっかり伝えるべきです。

成績評価にインセンティブを導入

一般的な授業では、出席状況、テストの点数、課題の提出状況によって成績を判定しています。

課題を強制的にやらせることで学生に知識を付けさせるのは大事ですが、追加的な課題をやれば成績UPのチャンスがある、というインセンティブを導入することで学生は自然と勉強します。

実際、このようなシステムがある授業は人気があり、学生が好んで履修しています。

話し方を意識する

教授のほとんどが出来ていないのがこの部分です。普段感じるのは、「声が小さい」、「もごもご話す」、「語調に強弱がない」、「テンポが悪い」、「繰り返しすぎ」などです。

中には話し方は関係なく説明の仕方が悪い、という意見の方もいると思いますが、塾講師をしていて感じるのは、「授業は内容に関わらず話し方で決まる」ということです。

つまらない授業でも話し方がしっかりしていればまだ聞けますし、面白い内容でもボソボソ話されるとつまらないです。

マイクの音量を調整するのは基本として、ハッキリと、強弱をつけて、テンポを意識しながら話すだけで授業は改善出来ると思います。

課題を増やす

これは賛否両論分かれそうですが、私は日本の大学の課題は少なすぎると思います。ほとんどの授業では課題なし、あっても少しです。

課題がなければ学生は基本勉強しませんから、1時間程度の課題は出すべきです。課題をやることで自然とその科目が身につくので、教授側が教えたいことをしっかり会得してくれます。

しかし、課題を増やすと履修する学生が減るという問題があります。私としては、課題を増やしたくらいで授業を取らないような学生は無視して良いと思います。

それでも履修してくる学生は自然と真面目な人が多くなるので、授業運営もしやすくなります。

発問を積極的にする

発問とは学生に質問を投げかけることです。発問をすれば、学生との距離が縮まるので、学生のレベルや考えが分かるほか、授業運営がしやすくなります。

ここでやってはいけないのが、「何か質問はありますか?」という質問です。全体に向けた質問をすると、学生は100%答えてくれません。また、強制的に指名したりマイクを渡したりするのも良くありません。学生は大勢の前で答えさせられるのを嫌う傾向にあります。

そこで、私はリアクションペーパーで授業の感想を聞いたり、自分で作ったサイトでアンケートを行う(学内システムでもよい)など、1人1人が答えやすいものが良いと思います。

この方法ならば学生側が答えやすく、授業中あるいは次回の授業時に質問を活かすことが出来ます。自分の解答が授業で扱われると、案外学生は嬉しいものです。

スライドや板書を工夫する

多くの授業ではスライドと板書が有効活用されていません

最近ではスライドを用いた授業が増えましたが、「スライドの量が多すぎて全て見られない」、「スライドにすべて書いてある」、「文字だらけのスライド」など、何のためにスライドを用いているのか分かりません。

また、スライドばかりを使う授業の欠点として、「単調になりがち」という点があります。スライドを多用すると、学生はスライドばかりを見て話を聞かなくなったり、視線がスライドに固定されることで授業に動きがなくなり、眠気を誘ったりします。

そこで、スライドには大事な点や分かりやすい図のみを載せ、板書と口頭で詳しい説明をする、というスタイルが良いと思います。教員が板書したものは基本写しますから、居眠りをする学生も減ります。

1回目の授業に全力を注ぐ

人の印象は初めが最も肝心です。1回目の授業で、「この授業なら聞きたい!」と思わせられるかが勝負です。

ほとんどの学生は1、2回目の授業時には真面目に取り組もうとしています。しかし、教員が心を掴めない下手な授業をすることで、学生はどんどん怠惰になっていき、次第に出席する学生が減ります。

そのため、1回目の授業ではいつもより声を張って大げさに動くことで、学生が退屈にならないよう配慮しましょう。学生が寝たりおしゃべりするのを学生のせいにしてはいけません。授業環境を作っているのはすべて教員です

まとめ

以上、超真面目学生から見た大学の授業の改善案でした。

多くの教員は基本的なことが出来ていないため、学生の心が離れる原因を作っています。特に、話し方やスライド、発問の技術は出来ていない人が多い印象です。

今回ご紹介したポイントを抑えることが出来れば、ほかの授業とは一線を画した授業となり、学生が多く集まることと思います。

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