- はじめに
- 大学受験における文法の意義
- 偏差値50未満の人(英語初心者レベル)
- 偏差値50~60の人(センター試験~日東駒専など私立中堅レベル)
- 偏差値60~65の人(MARCH・関関同立など私大上位レベル)
- 偏差値65~の人(東京一工・早慶など難関大学)
- <勉強法>
- まとめ <文法は英語の基礎力>
はじめに
みなさんどうも、真面目マンです。今回は大学受験における文法の勉強法を徹底解説していきたいと思います。みなさんのレベルに合うように、記述模試の偏差値ベースでレベル分けをしましたので、ぜひ自分に合った勉強法を身に着けていって下さい!
大学受験における文法の意義
さて、受験生の中には、「文法なんか勉強したって意味ない! 単語と長文!」という人もいると思います(私がそうでした)。実際、2018年に実施されたセンター試験では文法問題の配点(大問2)が47点であり、正直捨てても良いかなと思えます。しかし現実には、文法問題は長文問題の中にも含まれており、大きな得点源の一つとして絶対に逃すことが出来ないのが実情です。
さらに文法が分かっていると、文の構造を掴むのが早くなるため、長文を読むのが早くなるというメリットを得られます。英語は単語と文法の上に長文が成り立っていますから、絶対に文法を疎かにしてはいけません。
文法の重要性が分かったところで、レベル別の勉強法を見ていきましょう。
偏差値50未満の人(英語初心者レベル)
<勉強法>
このレベルの受験生は、まず基礎力を高めることが絶対に必要です。そのためには、3日程度連続で同じ範囲をやり、確実に1つ1つの文法事項を覚えるなど、「量」を意識した勉強をして下さい。「量より質」などと考えている内は、一生成績は上がりません。「量」を必ずこなして下さい。
<中学レベルの参考書>
これは私の感覚ですが、記述模試で偏差値50未満の人は、恐らく文法力が決定的に欠けていると思います。そこで、偏差値30台、40台の人は、思い切って中学レベルの文法から始めてみてはどうでしょうか? 自分がどれくらい出来るのかが分かる人は良いですが、中学レベルなら1週間程度で終えられるので、安心して取り組めます。
中学レベルの文法書はこちら
【やさしくまるごと中学英語】
- 作者: 武藤克彦,阿部潤
- 出版社/メーカー: 学研プラス
- 発売日: 2013/05/21
- メディア: 単行本
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あまり有名な参考書ではありませんが、私が一番おすすめする中学レベルの参考書です。構成としては、漫画で分かりやすく解説した後に、さらに詳しい解説をする、という流れになっています。絵がとても見やすくコミカルで、解説もしっかりしているので、中学レベルならこれ一冊で完璧です。ただし、問題演習はそれほどないので、心配な方は何か一冊問題集を買っても良いと思います。
<高校レベルの参考書>
「中学レベルはさすがに出来ている」という人は、高校レベルの文法を一からやり直してみましょう。文法力は、1つ1つの単元を正確に理解・暗記することで付いてきます。
高校レベルの文法書はこちら
【基礎英文法問題精講】
- 作者: 中原道喜
- 出版社/メーカー: 旺文社
- 発売日: 2003/10/02
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 78回
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かなり有名な参考書です。使用されている単語が非常に簡単であるため、文章自体が読みやすく、文法の勉強に専念できます。英語が苦手な受験生には必須の一冊といえます。また、他の参考書と比べて網羅性が劣ることはない上、内容も基礎的なものに厳選されているので、本自体が薄めです。分厚い参考書が嫌い、という受験生には基礎固めの文法書として、これ以上のものはないでしょう。
偏差値50~60の人(センター試験~日東駒専など私立中堅レベル)
<勉強法>
このレベルの受験生も上で述べたように、「量」をこなす勉強をして下さい。記述模試で偏差値が50~60の人は、恐らく文法がまだ曖昧なはずです。自信をもって、「文法は大丈夫!」と言えない人は、後ほどご紹介する参考書や、上記の基礎英文法問題精講 3訂版を徹底的にこなして下さい。基礎力がつけば偏差値はグングン上がるはずです。
また、「文法は大丈夫だけど、なぜか偏差値が上がらない……」という人もいるでしょう。このような人は、単語や英文解釈をやると偏差値が上がります。詳しくは他の記事でご紹介していますので、こちらを参考にして下さい。
<このレベルの参考書>
【英文法・語法Vintage】
- 作者: 篠田重晃,米山達郎
- 出版社/メーカー: いいずな書店RT
- 発売日: 2014/09/01
- メディア: 単行本
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私が高校時代に学校で配られたものです。形式は一問一答で、実際の大学入試問題から例文が取られています。網羅性は非常に高く、これ一冊でどんな大学でも対応できます。1つだけ欠点を上げるとすれば、例文のレベルが若干高めなため、多少難しい単語が含まれているところです。ですが、この偏差値クラスの受験生ならあまり気にならないでしょう。
【総合英語Evergreen】
- 作者: 川崎芳人,墺タカユキ,鈴木希明
- 出版社/メーカー: いいずな書店RT
- 発売日: 2017/01/01
- メディア: 単行本
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いいずな書店から発刊されていた有名な参考書、【Forest】の改訂版のような参考書です。内容としては【Forest】とほとんど同じで、高校英文法をすべて網羅したような辞書的解説書です。文法に関してはこれ一冊持っていれば、調べ物には困りません。注意点は、こちらは問題集ではなく辞書的な扱いですので、問題はあまり載っていないところです。
偏差値60~65の人(MARCH・関関同立など私大上位レベル)
<勉強法>
このレベルの受験生になると、文法の基礎はある程度固まっていると思います。よって、復習をメインに据えて、より上位の問題に対応できる力を要請する必要があります。ここからの文法の勉強は、「量より質」の考えで行いましょう。具体的には、初見で解けた問題はやらず、間違えた問題のみにチェックをつけて再度行うなどの勉強法が有効です。すでに身につけた知識も復習しつつ、細かい文法を効率よく頭に入れていきましょう。もちろん、間違えた問題は何度も復習して覚えて下さいね。
<このレベルの参考書>
【大学入試英語頻出問題演習(即戦ゼミ)】
- 作者: 上垣暁雄
- 出版社/メーカー: 桐原書店
- 発売日: 2003/11/01
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 30回
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こちらも有名な参考書の一つです。構成は、文法のカテゴリー別に問題演習が組まれており、それぞれの文法事項を単元別に復習するのに有効です。また、実際の大学入試問題から問題を選んでいるため、非常にレベルは高くなっています。この問題集が完璧に出来るようになれば、大学入試の文法問題では敵なしだと思います。
【大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[2 応用レベル]】
- 作者: 関正生
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2017/07/22
- メディア: Kindle版
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筆者が尊敬する関先生の一冊です。この本の優れているところは、解説が非常に詳しいことです。単純な解説にとどまらず、受験生が陥りやすい考えがよく分かっており、どういう解法をどこで使うのかという、解法の使い方が自然と身につく内容となっています。従来の分厚い参考書が嫌だという方は、一味違ったこの参考書で勉強してみるのが良いと思います。
偏差値65~の人(東京一工・早慶など難関大学)
<勉強法>
ここまで英語が出来る受験生は、ほぼ文法が完璧だと言えます。このレベル帯だと、これ以上文法を勉強する必要はないのですが、復習だけはしましょう。今までやってきた文法書を総ざらいして、自分の知識に漏れがないかよく確認しましょう。
また、偏差値65~69の人の中には、偏差値70の壁をどうしても破れない人がいると思います。そんな人は、まず自分の模試の結果をよく見直してみましょう。単語で間違えているのか、文法で間違えているのか、それとも長文なのか、英作文なのか。もし文法で間違えたら良く復習をし、次の試験に臨みましょう。
<このレベルの参考書>
【大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[3 発展レベル]
- 作者: 関正生
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/07/22
- メディア: 単行本
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こちらはポラリスの発展編です。難関大学の問題が精選されており、非常に骨のある内容となっています。しかし、関先生の分かりやすい解説により、難関大学の問題も容易に解けるようになる解法が身につきます。文法が完成したが、よりハイレベルな実力をつけたいという受験生は、こちらの参考書を勉強しましょう。
ここからが重要ですが、長文で間違える人は、「英文解釈」を勉強してみると良いです。「英文解釈」とは、英文の構造を正しく把握する技術のことです。この英文解釈を勉強するにあたっての参考書がこちら。
【ポレポレ英文読解プロセス50】
- 作者: 西きょうじ
- 出版社/メーカー: 代々木ライブラリー
- 発売日: 1993/09/01
- メディア: 単行本
- 購入: 16人 クリック: 72回
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私が偏差値60台から偏差値が上がらずに困り、こちらのポレポレを使ったところ、偏差値が一気に72まで上がりました。英文解釈ができると長文を読むスピードも上がるため、記述模試で時間を残すことも容易になります。この参考書の例文は非常にレベルが高く、骨のある問題ばかりなので、1日5ページという風にページを決めてコツコツやると、確実に英語力が高まるでしょう。
まとめ <文法は英語の基礎力>
大学受験に限らず、文法が出来ない人は一生英語が出来るようになりません。今まで文法を疎かにしていた人は、必ず毎日文法を学習するようにしましょう。すでに文法を一通り身につけた受験生は、今までの文法事項の復習と応用問題の学習を並行して行いましょう。また、文法が完成した受験生は、「英文解釈」を極めることで偏差値70の壁を越えましょう。