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関係代名詞の簡単な読み方を解説します。
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中学三年生で習い、高校に行くと当たり前のように使われる関係代名詞(that、which、whoなど)。関係代名詞が苦手で全く読めないという受験生にとって、thatなどは見た瞬間にイヤになってしまいますよね。しかし、関係代名詞は一度攻略のカギを掴んでしまえば、どんな英文で出されてもスラスラ読めるようになります。この記事では、関係代名詞の簡単な読み方を解説していきます。
「付け足し」の感覚
さて、早速関係代名詞を含む英文をいくつか読んでみましょう。簡単なものが4つあります。全て読めないと関係代名詞を攻略したとは言えません。
1.Paul lost the watch that he got on his birthday.
2.The man who I saw in the park yesterday is running over there.
3.The biologist who went to Canada is studying penguins.
4.This is the famous picture which won a special prize in the contest.
関係代名詞が読めない人は、次のような状態に陥っています。
関係代名詞が読めない状態
thatやwhichを見た瞬間に思考が止まってしまう
どことどこが繋がっているのか深く考えてしまう
関係代名詞の特性を理解していない
これらの状態に当てはまっている内は、関係代名詞を読めるようになりません。関係詞があるからよく分からなくなるのです。そこで、一度面倒な関係代名詞など取り払ってしまいましょう。
パターン1:「主語+動詞」を付け足す
まずは関係代名詞ナシで
さて、まずは1の例文を短縮したものを見てください。
Paul lost the watch.
(ポールはその時計を失くした)
この例文なら、受験生であれば簡単に読めるはずです。ここで”watch”を、「誕生日にもらった時計」と説明したいとしましょう。この場合、次のようにしてあげれば時計を説明することができます。
Paul lost the watch he got on his birth day.
(彼は手に入れた時計を失くした)
“watch”の後に”he got”と主語、動詞を続けることで時計を説明することができます。
普通なら”he got the watch on his birthday”ですが、”the watch”は直前で言っているので2回も言う必要はありませんね。これで正しい英文の完成です。同様に2の例文も見てみます。
The man is running over there.
(その男性は向こうで走っている)
さあ、”The man”を、「私が公園で昨日見た男性」と説明するにはどうすれば良いでしょうか。”The man”の後に主語と動詞を続ければよいのでしたね。
The man I saw in the park yesterday is running over there.
(私が昨日公園で見た男性が向こうで走っている)
“The man”の後に、”I saw in the park yesterday”を追加しただけです。本来は”I saw the man~”となるはずですが、”the man”は2回も言う必要はありません。
このように、説明したい言葉の後に「主語+動詞」を続け、2回言う必要のない部分を削ることで英文を長くすることができました。
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関係代名詞を付ける
ここからが本番です。「主語+動詞」を付け足した英文に関係代名詞を加えていきます。とは言っても、さきほどの「主語+動詞」が出来ていれば関係代名詞は一瞬で付け足すことができます。例文で確認しましょう。
Paul lost the watch he got on his birth day.
この英文に関係代名詞”that”を追加してみましょう。付け足す場所はここです。
Paul lost the watch that he got on his birth day.
関係代名詞を付け足すポイントは簡単で、「主語+動詞」の前に付け足します。この例文なら、”Paul lost the watch”の後に付け足し説明をしていたので、ここに”that”を加えます。
他の例文でも見てみましょう。
The man I saw in the park yesterday is running over there.
この英文に人を表す関係代名詞である”who”を付け足してみましょう。
The man who I saw in the park yesterday is running over there.
“The man”のあとに付け足し説明の「主語+動詞」を入れていたので、”The man”と「主語+動詞」の間に”who”を入れてあげました。
このように、関係代名詞は最初から入れていく必要はありません。慣れない内は関係代名詞を使わないで、「主語+動詞」で付け足し説明をしたあと、説明をする言葉と「主語+動詞」の間に関係代名詞を入れてあげればよいのです。
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パターン2:関係代名詞+動詞を付け足す
まずは関係代名詞ナシで
さて、パターン1では説明したい言葉の後に、「主語+動詞」を付け足し、その間に関係代名詞を加えることで上手く英文を作れました。
パターン2は付け足し説明をする部分では共通していますが、「主語+動詞」ではなく、「関係代名詞+動詞」を付け足して説明してあげます。3を短縮した例文で見てみましょう。
The biologist is studying penguins.
(その生物学者はペンギンを研究している)
ここで、”The biologist”を「カナダへ行った生物学者」と説明する場合を考えてみましょう。
パターン1の「主語+動詞」で一度考えると、
誤った文
The biologist he went to Canada is studying penguins.
となりますが、これは誤りです。なぜなら、パターン1の時と同じように「2回同じ言葉は使わない」からです。ここでいう2回使われている言葉というのは、”The biologist”を表す”he”ですよね。
したがって、2回言う必要のない言葉は消してしまいましょう。
2回言う部分は削除
誤った文
The biologist went to the South Pole is studying penguins.
“he”を消してみました。これで良いかと思いきや、まだ誤った英文なのです。動詞に注目してみましょう。”went”と”is studying”という2つの動詞が混在してしまっています。英文全体の動詞を決めるためには、「こっちは仮の動詞だよ~」という目印を設置する必要があります。そこで、関係代名詞を以下のように使ってみましょう。
これでOK!
The biologist who went to Canada is studying penguins.
これで正しい英文の完成です。整理すると、”The biologist”を説明したいが「主語+動詞」だと主語が2回出てしまう→主語を消しただけだと動詞が2つ出てしまう→目印として説明したい言葉と付け足し説明の間に関係代名詞を入れる
非常に回りくどくなりましたが、「主語自体が」何かをしているのを説明したい場合、「主語+動詞」ではなく「関係代名詞+主語」を入れてあげます。
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まとめ:「主語自体が」するかどうか
関係代名詞を含む英文の作り方は2パターンです。
- The man who I saw in the park yesterday is running over there.
- The biologist went to Canada is studying penguins.
2つの違いは、「主語自体が」何かをするかどうかです。1であれば、”The man”自体が何かをしたわけではなく、「私がその男性を見た」のです。
2では、”The biologist”自体が「カナダへ行った」のです。
ココがポイント
主語自体が何かをするのではない場合、「主語+動詞」を付け足してあげます。
主語自体が何かをする場合、「関係代名詞+動詞」を付け足します。
関係代名詞が使えるようになれば、入試の英文もスラスラ読めるようになり、英語が楽しくなるはずです。ぜひ練習して関係代名詞を身につけましょう。