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受動態と進行形、未来形、完了形【応用】

Keito

データアナリスト / 経営学修士 趣味はプログラミング、Nintendo Switch、カラオケです。

ページのまとめ

受動態の応用編です。進行形、未来形、完了形と受動態を一緒に使うときを解説します。

受動態の復習

そもそも受動態とは何か、という部分から始めましょう。今まで使っていた「~する」という語尾の文章は”能動態”と呼ばれます。これに対し、「~られる」という受け身の文章は”受動態”と呼ばれます。

英語で受動態を表すには、「be+動詞の過去分詞形」を用います。イメージとしては進行形に近く、be動詞と一緒に動詞の活用形を使う部分が特殊であると言えます。

例文

  • English is spoken all over the world.

「英語は世界中で話されている。」

  • 1 milion yen was stolen from the bank.

「100万円がその銀行から盗まれた。

例文のように、be動詞は主語が単数であるか複数であるかによって使い分け、その後には動詞の過去分詞形を用います。これで受動態が完成し、「…は~される」という意味を表すことが出来ます。

受動態の詳しい使い方については、受動態の基本編をご覧ください。

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受動態と進行形

基本の受動態では、「~される・られる」という意味を表しましたが、その動作が現在行われていたり、過去に行われていた場合は、受動態に進行形を混ぜることが出来ます。日本語としては、「~されている」という意味になります。

進行形の受動態

be動詞+being+動詞の過去分詞形

例文

  • The chairs are being carried out into the garden by them.

「それらの椅子は彼らによって庭に運び込まれている。」

  • The interesting story was told us by her.

「その興味深い話は彼女によって私たちに語られた。」

なぜ「be+being+過去分詞」?

「be動詞+being+動詞の過去分詞形」を用いることで、進行形の意味を持つ受動態を作ることが出来ます。今まさに「~されている」という場合に進行形の受動態が使えます。be動詞は主語が単数か、複数か、または時制が現在か、過去かで(am、is、are、was、were)を使い分けましょう。beingについては主語や時制によって変わることはありません。

そもそも、進行形を作る場合は「be動詞+動詞のing形」でした。ここで、受動態の基本は「be動詞+動詞の過去分詞形」ですが、進行形を作るには「動詞のing形」が必要です。厳密にいえば受動態での”動詞”は”be動詞"の方で、動詞の過去分詞形ではないので、”動詞”である”be動詞”をing形にする必要があります。しかし、be動詞自体をing形にしてしまうと、残ったのはbe動詞のing形と、動詞の過去分詞形だけになってしまいます。これでは「動詞」が存在しないので、be動詞はそのままにして、進行形である「being」を付け足したわけです。

受動態と進行形の練習問題

次の英文を受動態に書き換えなさい。

  1. Paul was speaking the language at that time.「ポールはそのとき、その言語を話していた。」
  2. She is eating some apples now.「彼女は今リンゴをいくつか食べている。」

+ 解答

  1. The language was being spoken by Paul at that time.「その言語はそのとき、ポールによって話されていた。」
  2. Some apples are being eaten by her now.「いくつかのリンゴは今彼女に食べられている。」

ココがポイント

be動詞+being+動詞の過去分詞形

受動態と未来形

基本の受動態では、「~される・られる」という意味だったのが、受動態と未来形を同時に使うと「~されるだろう・~られるだろう」といった意味になります。

「未来形」という表現について解説すると、本来「未来形」などという表現はなく、will や be going to は単に「これから起こること」について述べる表現です。例えば”can"は「~できる」という意味ですが、まだやっていないことでも「~できる」とは言えます。つまり、未来形とは「まだやっていない」という表現であり、必ずしも will や be going to に限った話ではありません。

すなわち、will や be going to 以外にも未来形の表現は存在し(現在進行形、現在形など)、それに応じて受動態も変化する、ということは覚えておいてください。ここでは、助動詞である will と be going to について解説します。

未来形の受動態

will/be going to+be+動詞の過去分詞形

例文

  • He will be arrested by the policeman.

「彼はその刑事に捕まるだろう。」

  • The book will be read by many people.

「その本は多くの人に読まれるだろう。」

  • The plain are going to be used by the President.

「その飛行機は大統領に使われる予定だ。」

"will"や"be going to"は未来の表現であると同時に、助動詞でもあります。助動詞の後ろは動詞の原形ですから、be動詞の原形、つまり"be"が来ます。その後は受動態の基本通り、動詞の過去分詞形を使用します。"will" は「これからやろう」という強い意志を表し、"be going to"は「~をする予定だ」という決まった予定を表します。

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受動態と未来形の練習問題

次の英文を受動態に書き換えなさい。

  1. He will use the bicycle tomorrow.「彼は明日その自転車を使うつもりだ。」
  2. Many people will read the book.「多くの人がその本を読むだろう。」

+ 解答

  1. The bicycle will be used by him tomorrow.「その自転車は明日彼に使われるだろう。」
  2. The book will be read by many people.「その本は多くの人に読まれるだろう。」

ココがポイント

will/be going to+be+動詞の過去分詞形

受動態と完了形

 

何度も述べましたが、基本の受動態は「~される・られる」という意味に対し、完了形の受動態は「~されてきた」という意味になります。完了形の基本は「have+動詞の過去分詞形」だったので、これを受動態にすると、「have+been+動詞の過去分詞形」となります。これは完了形の have が文法上は、「過去分詞を伴う助動詞」という存在であり、受動態の「be動詞+動詞の過去分詞形」における"be動詞"が過去分詞形になるからです。

つまり、完了形の「have+動詞の過去分詞形」の「過去分詞形」が"been"となり、受動態の「be動詞+動詞の過去分詞形」においては"be動詞"が"been"ということです。これを合わせると、完了形の受動態は「have+been(動詞の過去分詞形)+動詞の過去分詞形」となります。

完了形の受動態

have+been+動詞の過去分詞形

例文

  • The books have benn read by many people.

「それらの本は多くの人に読まれてきた。」

  • This bicycle has been used for ten years.

「この自転車は10年間使われている。」

完了形の基本は変わらないので、主語が単数の場合は"has"になることに注意しましょう。また、過去完了形になる場合は"had"になることも覚えておきましょう。

受動態と完了形

次の英文を受動態に書き換えなさい。

  1. Many people have read this book for ten years.「多くの人々がこの本を10年間読んでいる。」
  2. He has used these bicycles since he was eight.「彼は8歳からこれらの自転車を使っている。」

+ 解答

  1. This book has been read by many people for ten years.「この本は多くの人々に10年間読まれている。」
  2. These bicycles have been used by him since he was eight.「これらの自転車は彼が8歳の時から彼に使われている。」

ココがポイント

have+been+動詞の過去分詞形

まとめ

受動態と進行形、未来形、完了形の融合を学びました。しかし、受動態と進行形と未来形、というように3つが組み合わさったものや、受動態と進行形と完了形などが混ざることもあります。3つ以上が混ざる場合は、さらに別の記事で扱います。重要なのは、それぞれの場合に動詞はどういった形になるのかを抑えておくことです。最初のうちは1つ1つ処理していけば必ず身に付きます。継続して学習することで、受動態を完璧にしましょう。

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